一般歯科
痛みの少ない治療を心掛けています
一般歯科では、むし歯の治療をはじめ、歯周病や歯槽膿漏の予防・治療、歯の欠損部分を補う治療などを行っています。レントゲン撮影や口腔内カメラを使用し、患者さまの歯の健康状態や治療方針について丁寧に説明いたします。患者さまご自身に状態を十分ご理解いただいた上で治療を進めることを大切にしています。
また、麻酔時には痛みを抑えるため、細い33Gの針や電動注射器を使用しています。
表面麻酔を併用することで、できる限り患者さまの負担を軽減するよう努めています。
歯の健康を守るために
むし歯や歯周病の進行を防ぐためには、適切な生活習慣と日々の正しいブラッシングが欠かせません。
当院では、歯科衛生士がむし歯や歯周病予防のためのブラッシング指導を行っています。
歯はとてもデリケートです
むし歯予防と定期検診の重要性
むし歯を予防するためには、口腔内に歯垢をためないことが重要です。口腔内は温度や湿度が適しているため細菌が繁殖しやすく、食事後数分以内にむし歯の原因菌が食べかすを分解し、口腔内の酸性度を高めます。この酸が歯のエナメル質を溶かし、約30分以内に初期のむし歯が形成される可能性があります。糖分の摂取を控えたバランスの良い食生活を心掛け、よく噛んで食べることが大切です。
また、食後30分以内の歯磨きを習慣付けることで、むし歯予防につながります。さらに、定期的な歯科検診を受けることで、むし歯の早期発見・早期治療が可能となり、健康な歯を維持することにつながります。
砂糖の摂取に注意しましょう
むし歯を予防するためには、糖分の摂取頻度を減らし、糖分が口腔内に滞在する時間を短くすることが重要です。糖分が長時間口腔内に残ると、細菌が糖を分解して酸を作りだし、歯の表面（エナメル質）を溶かす「脱灰」が進行します。
特に、間食や糖分を含む飲料の頻繁な摂取はむし歯のリスクを高めます。
糖分を控えたバランスの取れた食生活と、正しいオーラルケアを組み合わせることで、むし歯を防ぎ、健康な歯を保つことができます。
むし歯などで歯が失われた場合の被せ物・詰め物
健康保険を利用することで、治療費の1割から3割の自己負担で治療を受けることが可能です。
ほとんどの必要な治療は、保険適用内で行うことができます。
保険適用の治療には、詰め物（インレー）や被せ物（クラウン）、前歯の被せ物、失った歯を補うブリッジがあります。
CAD / CAM冠（インレー・クラウン）
保険適用で白い詰め物ができる治療方法です。セルスマートプライムやセラスマート300という最新素材を使うことで、見た目の自然さと機能性を両立しています。
- メリット
-
- 白く自然な見た目なので、目立ちにくいです。
- 金属を使わないためアレルギーの心配がありません。
- デメリット
-
- 強い力がかかると割れることがあります。
- 保険適用対象となる歯の位置や条件が決まっています。
保険適用時のインレー費用：約5,000円～
保険適用時のクラウン費用：約8,000円～
金銀パラジウム合金（インレー・クラウン）
保険が適用される金属製の詰め物で、長年に渡って使われてきた実績のある素材です。強度が高く、奥歯など力のかかる部位にも使用されます。
- メリット
-
- 強度・耐久性に優れており、奥歯でもしっかり噛めます。
- 多くの症例での実績があり安心感があります。
- デメリット
-
- 銀色の見た目が目立ちやすく、審美性に欠けます。
- 金属アレルギーの原因になることがあります。
保険適用時のインレー費用：約4,500円～
保険適用時のクラウン費用：約7,300円～
CAD / CAM冠（前歯用）
素材に使用されているセラスマートレイヤーは、層構造（レイヤー）によって色調の自然さと耐久性を両立した素材で、2022年に保険収載された比較的新しい材料です。
- メリット
-
- グラデーション構造により自然な見た目が実現できます。
- 従来品に比べ耐久性が向上し、適応範囲が広がりました。
- デメリット
-
- 金属冠に比べて割れ・欠けのリスクがわずかにあります。
- 保険適用には部位や条件に制限があります。
保険適用時の費用：約9,500円～
硬質レジン前装冠
金属のフレームにレジン（プラスチック）を貼り付けた被せ物です。硬質レジンが使われ、前歯の見た目を自然に仕上げながら、保険適用で提供できる代表的なクラウンです。
- メリット
-
- 前歯に使用でき、保険適用で経済的です。
- ある程度の審美性を保ちつつ、強度もあります。
- デメリット
-
- 長期間の使用で変色・摩耗しやすいです。
- 金属を使っているため、歯ぐきが黒ずむことがあります。
保険適用時の費用：約10,000円～
金銀パラジウム合金（ブリッジ）
失った歯を補うために、両隣の歯を支台として連結した被せ物です。耐久性に優れ、長年に渡って使用されてきた実績のある素材です。
- メリット
-
- 強度・耐久性に優れており、奥歯でもしっかり噛めます。
- 多くの症例での実績があり安心感があります。
- デメリット
-
- 銀色の見た目が目立ちやすく、審美性に欠けます。
- 金属アレルギーの原因になることがあります。
保険適用時の費用：3本ブリッジ 約20,000円～
保険適用の白い歯CAD / CAM冠
「保険が使える白い歯ってあるの？」「昔入れた銀歯を白くしたいけど、セラミックはちょっと高い…」
そんな方におすすめなのが、保険適用のCAD / CAM冠（キャドキャム冠）です。
CAD / CAM冠は白い被せ物のことで、以前は保険の対象外でしたが、2014年より一部の歯に限り保険適用での治療が可能となりました。
CAD / CAM冠とは
CAD / CAMは「Computer Aided Design / Computer Aided Manufacturing」の略称で、コンピューターを使って設計・製作を行うシステムです。歯科用のCAD / CAMシステムでは、3Dカメラで患者さまのお口の状態をスキャンし、そのデータをもとにコンピューターが被せ物を設計します。その後、歯の色に近いブロック素材を、専用の機械で削り出して製作します。
もともとは、先進医療として保険が適用されていなかったCAD / CAM冠ですが、現在は条件を満たすことで保険適用が可能となりました。
患者さまにとって、費用を抑えながら見た目にも配慮した治療ができる、うれしい選択肢のひとつです。
CAD / CAM冠はどの歯にも使えるの？
2020年9月の保険制度改定により、ほとんどの歯にCAD / CAM冠を保険適用で使用できるようになりました。対象となるのは、上下の第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯（前から4番目・5番目・6番目の歯）に加え、上顎と下顎それぞれの前歯（中切歯、側切歯、犬歯）です。
また、CAD / CAMインレー（部分的な白い詰めもの）も、2022年4月から保険診療の対象となっています。
これにより、以前よりも見た目に配慮した治療が選びやすくなりました。
CAD / CAM冠はどこの歯医者さんでもできるの？
CAD / CAM冠は、すべての歯科医院で対応しているわけではありません。
この治療を保険適用で行うには、厚生労働局への届け出と認可が必要です。
当院では、必要な申請を行ない、保険診療としてCAD / CAM冠に対応しております。
銀歯に抵抗のある方や、以前治療した銀歯が気になる方も、どうぞお気軽にご相談ください。
CAD / CAM冠のメリット・デメリット
これまで銀歯しか選べなかった部分にも、保険適用で白い歯を入れられる。これが最大のメリットです。笑ったときに目立ってしまう奥歯の銀歯を、自然な白さに近づけることで、笑顔に自信を持てるようになります。
さらに、金属アレルギーのリスクが低く、金属によって歯ぐきが黒ずむといった心配がないのも、CAD / CAM冠の大きな特長です。
- メリット
-
- 白く自然な見た目で、笑ったときも目立ちにくいです。
- 金属を使わないため、金属アレルギーの心配が少ないです。
- 保険適用なので、セラミックよりも費用を抑えられます。
- 天然歯に近い硬さで、噛み合う歯を傷つけにくいです。
- 治療の期間が短く、スムーズに終えられることが多いです。
- デメリット
-
- 使っているうちに磨耗が生じてくるため、歯ぎしりや食いしばりが強い方には向きません。
- 銀歯に比べて外れやすいことがあります。
- 経年劣化により、色味や艶が落ちてくることがあります。
他の被せ物との比較
※横にスクロールでご覧いただけます。
| 銀歯 | CAD / CAM冠 | セラミック | |
|---|---|---|---|
| 見た目・審美性 | ✕悪い | 〇良い | ◎とても良い |
| 耐久性・強さ | ◎ | △ | ◎ |
| 金属アレルギー | ✕ | ◎ | ◎ |
| 保険適用 | ◎ | 〇条件あり | ✕ |
| 負担額 | ◎少ない | 〇銀歯より多少高い | △種類により異なる |
品質や見た目の自然さ・美しさを考えると、非常に手頃な価格でご提供できており、患者さんにとっても大きなメリットとなっています。